ハートのあのこ
□こんにちは
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「キャプテーン!大変だよ!!」
船内に響く声と足音。
むしろ足音の方が響いている。
「もう少し静かにしろベポ。バラバラにされたいのか」
「それだけはやめてキャプテン!でも大変なんだ!!」
「さっき島に着いたばかりで何が大変なんだ?」
「お…女の子が船に乗り込んで来たんだ!」
「そんなの追い出せば…」
「凄く強いんだよあのこ!皆ボコボコにされちゃった!!」
それに…とベポが続ける。
「キャプテンに会いたいんだって」
とりあえず行った方が早いと思い、甲板へと急ぐ。
能力者だったら厄介だな…一応刀持っていくか。
甲板へ出るとあちこちでクルーが倒れている。
見た限りだが、そんなに怪我はしていないだろう。
「キャプテン、あっち!」
ベポが指差す船首の方にはペンギンと交戦中の少女がいた。
ペンギンの動きに着いていくとはなかなかだな。
下着は…水色か。
「ペンギン変われ」
ポンとペンギンの肩に手を置きペンギンに指示した。
「俺をご指名なんだろ?」
少女はニコッと笑いながら、
「あなたがトラファルガー・ローね」
と呟いた。
そして、
「こんにちは。あなたに頼みたい事があるんです」
白いワンピースを来た少女は確かにそう、ローに言った。
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